MOËT LOVERS

MOËT LOVERS Vol.4
TETSUYA YAMASHITA INTERVIEW

「モエ・エ・シャンドンは、挑み続ける人生を支えてくれるもの」

ーシャンパンとの出会い、そして、
モエ・エ・シャンドンの印象を教えてください

大学生の頃、背伸びをして格好いい大人が集うお店に足を延ばしてみると、みんなシャンパーニュを飲んでいたんです。また、その頃アルバイトで表参道のカフェでギャルソンの仕事を始め、お店でサービスしていたシャンパーニュがモエ アンペリアルでした。それが運命的な出会いだったのか、ずっとシャンパーニュと言えばモエ・エ・シャンドンというイメージがあって、人生をともに歩むような存在になりました。
人生は、シャンパーニュのようにキラキラした瞬間だけではない。つらいことも悲しいこともある。節目節目の特別な瞬間はもちろん、日常の労をねぎらうちょっとした時間にも、常にモエ・エ・シャンドンがそばにいてくれました。僕にとって、人生において欠かせないものなんです。

『私はシャンパーニュ人である』

ー2014年、モエ・エ・シャンドンのメゾンと畑を訪れたときの印象はいかがでしたか?

伝統に支えられている強さと、だからこそ新しいことにチャレンジできるということを学んだような気がします。パリのカフェ・ド・フロールでギャルソンをすると決断し渡仏した時、周囲から「不可能」とまで言われたその無謀な挑戦を支えてくれたのは、ナポレオンの『Impossible n`est pas français』(不可能という言葉はフランス語にはない)という言葉でした。またコルシカ島出身であるナポレオンが『私はシャンパーニュ人である』と言い遺しているのは、彼が常に勝利の美酒であるシャンパーニュを希求していたからだと僕は思っています。エペルネのメゾンに伺ったとき、当時のモエ家の当主がナポレオンと会話をしたという木が残っていたのですが、その木の下に立ったときは、生きていてよかったと本当にうれしくて。そこで飲んだモエ・エ・シャンドンは格別においしくて、ちょっと泣いちゃいました(笑)。
ナポレオンは、戦いの前はいつもエペルネに立ち寄りモエ・エ・シャンドンを飲んでいたと言われています。最期のワーテルローの戦いの前だけは飲んでいなかったという逸話も残っています。僕は、人生という戦いに挑み続けたい。だからこそ、モエ・エ・シャンドンを飲み続けていきたいと思っています。

エペルネのメゾンに伺ったとき、当時のモエ家の当主がナポレオンと会話をしたという木が残っていたのですが、その木の下に立ったときは、生きていてよかったと本当にうれしくて。そこで飲んだモエ・エ・シャンドンは格別においしくて、ちょっと泣いちゃいました(笑)。
ナポレオンは、戦いの前はいつもエペルネに立ち寄りモエ・エ・シャンドンを飲んでいたと言われています。最期のワーテルローの戦いの前だけは飲んでいなかったという逸話も残っています。僕は、人生という戦いに挑み続けたい。だからこそ、モエ・エ・シャンドンを飲み続けていきたいと思っています。

朝一番に飲みたくなる
フレッシュでみずみずしい「グラン ヴィンテージ 2008」

ー「モエ アンペリアル」、また、今年の秋にリリースされたばかりの「グラン ヴィンテージ 2008」の印象を教えてください

モエ アンペリアルは、モエ・エ・シャンドンの代表的なシャンパーニュで、親しみやすく、世界中の人々が知っているので、カフェ・ド・フロールでも安心してお勧めできます。僕自身がこよなく愛しているシャンパーニュなので、お客様のグラスに給仕しながら自然と笑みがこぼれちゃいます(笑)。アンペリアルは、フランス語で「皇帝」という意味。モエ・エ・シャンドンが皇帝ナポレオンと縁が深いメゾンということでその名が付いたと聞いています。
そういった背景、物語を楽しみながら飲むのもいいですよね。
グラン ヴィンテージ 2008は、みずみずしく透明感があり、フレッシュでしっかりとした酸味を備えていますね。第一印象は、オフの日の朝一番に飲みたくなるシャンパーニュ。その日一日を爽快に過ごせそうな気がします。と同時に、繊細で複雑な味わいを備えるグラン ヴィンテージ 2008の可能性をこれから追及したいと思います。

カフェもシャンパーニュも自由に楽しむのがフランス流

ー日本の皆さんにはどのようにモエ・エ・シャンドンを楽しんでいただきたいと思われますか?

フランスのカフェを一言で表現するならば「自由」。
朝からシャンパーニュを飲んでもいいし、食事時にコーヒーだけを嗜んでいてもいい。ひとりでも、誰か愛する人とでも、グループでも楽しめる場所です。シャンパーニュもカフェ同様に自由に楽しんでほしいですね。フランス人にとってシャンパーニュは身近なものであると同時に、特別なものでもあるんです。アペリティフとしてレストランや映画館に出掛ける前に自宅やカフェなどで飲んだり、食後にホテルのバーやカフェで深夜にシャンパーニュを嗜むのも小粋だと思います。フランス流に楽しむなら、シーンやスタイルに固執せず、好きなように自由にモエ・エ・シャンドンを飲んでいただくのがいいですね。

  • PROFILE

    山下哲也 Tetsuya Yamashita

    1973年生まれ。2002年渡仏。パリの象徴とも謳われる名門カフェ・ド・フロールのギャルソン。2003年より唯一無二の外国人として、フランスのみならず世界中のお客様から愛される名物ギャルソン。2007年Newsweek誌(日本版)で「世界が尊敬する日本人100」に選ばれる。NHK BS特番「ファースト・ジャパニーズ」、FRANCE 3「DES RACINES ET DES AILES」などのドキュメンター番組で特集される。フランス共和国オランド大統領よりエリゼ宮公式晩餐会に招待されるなど、フランス文化の後継者・伝道師として、パリを愛しパリに愛される男。